「宿曜占星術」の起源とは‥
「宿曜占星術」(しゅくようせんせいじゅつ)は、今から3000年ほど前にインドで暦として発祥したものです。
仏教を学びに中国からインドに渡った僧侶が中国に持ち帰り、
中国宿曜教として発展しました。
宿曜教を日本に伝えたのは、真言密教の開祖である弘法大師、空海。
空海は今から約1200年前(平安時代)に、遣唐使として中国に渡り、
日本に持ち帰ったおびただしい数の仏具や経典の中に、
この宿曜教があったのです。
漢詩や願文など数多くの文書を残し、
卓越した才能の持ち主であった空海は、
平安時代、日本国家を鎮護するために「宿曜教」積極的に活用し、弟子達にも教えました。
『宿曜教』(しゅくようきょう)は、当時の政治の判断基準として重用されていた『陰陽道』(おんみょうどう)と、
勢力を二分するほどの人気を博していたと言われます。
陰陽道の使い手を『陰陽師』と呼ぶように、宿曜教の使い手を『宿曜師』と呼び、
当時の国家はこの二つの占いにより鎮護されていました。
1008年(平安中期)に成立した、紫式部による『源氏物語』の中にも、
宿曜教は登場しています。
54帖に及ぶ長編物語『源氏物語』を華麗に彩る登場人物のキャラクターは、宿曜教から生み出されとされます。
また、物語の中で「宿曜のかしこき道の人」即ち『宿曜師』が、
主人公光源氏の3人の子供のうち、一人は天皇に、一人は皇后に、もう一人は太政大臣になると予言した記述が残されています。
時は戦国時代に入って、織田信長、武田信玄も宿曜教を用い、
宿曜師に、その日の自分の運勢と、敵方の大将の運勢の吉凶を占わせてから戦場に赴いたと言われます。
もしも、自身の運気の悪い日であれば、戦の日取りを変更し、
やむを得ぬ場合は、諸菩薩を祀って戦にのぞみました。
そして江戸時代、徳川家康は「宿曜教」の的中率のあまりの高さを知り、
天海僧正(てんかいそうじょう)という宿曜師を側近につけて、
運勢の吉凶と、「宿曜教」の真骨頂とも言うべき「相性」占いにより、
大名との相性を占わせ配置転換に活用することで、絶大な権力を手中に納めました。
家康は、その恐るべき的中率から、
他の大名を始め民衆に宿曜教の使用を禁じ、
その力を独占して徳川家の繁栄を確固たるものとしたのです。
また、宿曜教は子供の成長を祝う、「七五三」の節句にも使われています。
「七五三」が旧暦の11月15日に固定化されたのは、三代将軍、徳川家光の時代。
家光の四男である(後の五代将軍、綱吉)が病弱であることを案じて、
子供の育成に大吉とされる吉祥日(鬼宿=きしゅく)の日に、
綱吉の健やかな成長を祈願して、袴着(はかまぎ)の儀式などを行ったのが始まりとされます。
時を経て、宿曜教は現在では「宿曜占星術」と呼ばれるようになります。
月の運行と太陰太陽暦(旧暦)を基に、その人の生まれた日に月がどこに宿っていたかによって、性格・運勢判断・相性を占います。
すなわち、「宿曜占星術」は、月の運行を基にした占いであり、月の満ち欠けが織りなす運命のリズムを伝える占いです。
古代から知恵のある人達は、月や星の動きと地上の出来事との間に、
目には見えない不思議な因果関係があることを知っていたのです。
月の持つ底知れぬパワーを知り、
あなたの運気の流れを先読みすることができれば、
自分の本領を最大限に発揮することができるのです。
「宿曜占星術」で運勢を予測する
「宿曜占星術」とは、具体的には、
月が地球のまわりを回る、公転周期(27・321662日)を基にした占いです。
月が地球の周りを一周する公転周期の軌道を27に分けて、「27宿」それぞれ、
昴宿、翼宿、斗宿、畢宿、軫宿、女宿、觜宿、角宿、虚宿、
参宿、亢宿、危宿、井宿、氐宿、室宿、鬼宿、房宿、壁宿、
柳宿、心宿、奎宿、星宿、尾宿、婁宿、張宿、箕宿、胃宿 とします。
あなたが生まれた日に、月がこの27宿のどこに宿っていたかであなたの宿星が決まります。
このように「宿曜占星術」は、月の運行と太陰太陽暦(旧暦)を基にして、生年月日からあなたの宿星を見つけ、
一年の運勢・月の運勢・毎日の運勢をかなり詳細に見ることができるのです。
月は新月から満月まで刻々と形を変えて行き、
この月の満ち欠けは、私たちの身体や心にさまざまな影響を及ぼすと言われます。
それゆえ、宿曜占星術により、運勢のバイオリズムを知りうまく活用して行けば、生き方、暮らし方を常に正しい方向に修正することができるのです。
私たちは現在、目に見えない物からの脅威にさらされ、先行きが不透明な世の中で不安な日々を送っています。
そえゆえ「宿曜占星術」を使って、自分の運勢を先読みすることで、
可能な限りの不安を取り除き、より積極的に、自らの運勢を深く探求する心がまえが必要になってくるのです。
「宿曜占星術」は、
過去から引き継いだ課題を解き明かし、
現世で自分が為すべきことを明らかにし、
さらには、未来の自分の進むべき道を教えてくれるのです。
その結果、生きる目的がはっきりと見えてきて、自分の軸がぶれることがなくなり心に強さが生まれます。
不穏な時代だからこそ、宿曜占星術の智慧が、きっとあなたの心の支えとなることでしょう。
そして、強運に生きる日々の暮らしのヒントも織り混ぜて綴って行きたいと思っています。
あなたの宿星の探し方
まずはこちら宿曜占星術「光晴堂」(基本占い)から
ご自身の生年月日をチェックして、あなたの宿星を探してくださいね。
共に強運な人生を手に入れましょう!.:*☆( ´∀`)
【宿曜術おすすめの本!】
☆『シャングリラ占星術』 竹本光晴 著(あさ出版)
☆そこまでわかる!あなたの未来『宿曜占星術』竹本光晴 監修、高畑美惠子 著(ビオ・マガジン)
☆増補版 『秘伝 密教宿曜占星術』小峰有美子(監修)(学研プラス)
☆『本流 宿曜占星術』蔡 実伽子 講談社ビーシー/講談社